1991年 Robbie Robertson

(再び埋草エントリ)

 自分の年齢を考えれば、10代、20代の頃に聴いていたミュージシャンが年老い、そして亡くなっていくのは当然のことと頭ではわかっていても、訃報が入ればなんともいえない寂しさを味わう。

 8月に入り、Robbie Robertson の訃報。さすがにTHE BANDをリアルで体験していないし、ロックを聴き始めた10代の頃はブリティッシュ系中心だったので、少し遅れて聴いたほうである。 だからここで彼のキャリアや音楽性を云々することは避ける。

 愛聴盤はソロ2ndアルバム『Storyville』(1991年)。

 当時は、バブルが弾ける直前。入社数年経過し少し経験を重ねたもののまだまだ建築現場を駆けずり回っている営業担当者であった。残業も休日出勤も当然、酒を飲んでいるか、好きな音楽を聴いているぐらいしか楽しみのない日々だった。上手いかどうかといえばそうではないが、味わいのあるしわがれ声とニューオーリンズをモチーフにした音楽が当時の自分の精神状態にマッチしたのかもしれない。収録曲の「Day of Reckoning (Burnin‘ for You)」の切ない声とギターの音色に(あまり他からきいたことがないが)本当にしびれたのである。  

 あれから30年以上の時間が経過していたことに茫然としている。

 合掌。